描くだけじゃない。細やかな工夫を学んだ話
motosakaです。
最近、福祉施設のパース制作に携わる機会があり、
普段向き合っている住宅やオフィスとはまた違う視点に触れる時間になりました。
会社の朝礼でもお話しした内容ですが、
介護用設備を意識しながら描くことは自分にとって新鮮で、多くの学びを得ることができました。
作業を進める中で、これまで何気なく見ていた設備には、
利用者の動作を前提とした細やかな配慮が丁寧に組み込まれているんですね。

たとえばトイレ横のL字手すりは、便器先端からおよそ250mm離して設置すると座ったまま自然に手が伸ばしやすく、
支えとしてしっかり機能するとされています。
こうした寸法感を踏まえてパースに反映させることで、形を整えるだけでなく、
そこでどんな動きが生まれるのかまで想像できる表現へ近づけることができました。
また、車椅子の方でも使いやすい低い位置の手すりなど、
用途に合わせてさまざまなバリエーションがある点にも触れられ設備を単に描くのではなく、
利用者の視線や動作を意識した配置が重要だと改めて感じますし、
こうした視点を取り入れることで、パース全体にリアリティや説得力が生まれるのです。
今回の経験を通して、普段は見過ごしがちな細やかな工夫が、
建築のさまざまな場面にしっかり息づいていることに気づくことができましたし、
福祉施設に限らず、パース制作は“形を描く仕事”にとどまらず、
その背景にある意図や配慮をくみ取りながら表現へ落とし込む奥深さがあるということを、
改めて実感する機会となり、この視点を今後の人生においても活かしていければと感じました。
『百年健康住宅®FPの家』
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