釿一

建築の仕事に就いたばかりの頃、

お客様から梁を「ちょんな」仕上げにしてほしいと依頼があり、

 

見たことも無く、とても日本語とは思えない響きに

いったいどんな道具なのか興味津々…、

 

時々仕事をしてもらう熟練大工さんが持っているというので見せてもらうと、

こんな、エイリアンのような独特の形をした道具でした。

 

 

標準語では「ちょうな(釿)」というそうで、

大昔、鉋とかがなかったころは、

この道具を鍬の様に使って、梁などの木材を削っていたそうです。

 

あの頃は、仕事で見るもの出会うものが、

自分にとっては目新しく新鮮で、

今振り返ると、毎日が刺激的で楽しかったんだなと思います。

 

さて、ご依頼をいただいた当のお客様ですが、

試しに削った梁をお見せしたところ、

イメージと違ったらしく不採用になりました。

 

以降、この道具が本当に活躍するところを見ることはありませんでした……残念。

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